古本買取大阪 | 古本買取のモズブックス

■著者名：
■出版元：明治39〜41年頃
■サイズ：

■状態：経年の古色あり。

■内容：肉筆絵葉書235枚。消印判読困難な葉書も多いが、ほぼ明治39〜41年に投函されたものであろう。まとまった数を確認できる差出人は、松尾勘助65枚、長谷川覚明（高野山本王院）28枚、森川暁雨21枚、贄川邦作（他石）9枚、芦田菫園8枚、肥田喜久三7枚、中山柳村4枚、佳頓坊（真次玉松堂）4枚など。やや意外な交友という点では、堺市出身でのちに衆院議員を5期務めた山口義一の絵葉書を1枚確認できた。渡し舟を描いた風景画に「絵葉書交換を望む」と一言だけ添えてあるのがどこか初々しい印象である（明治39年消印であるから山口は当時18歳、渓楓29歳）。
日露戦争を契機とした絵葉書ブームが全国的に拡がる一方で、趣向を凝らした肉筆絵葉書を交換する趣味人のネットワークが形成された様子が伝わってくる資料である。

肥田渓楓……肥田弥一郎。掬水庵渓楓。楓文庫主人。明治10年生、昭和23年没。